耐震補強

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 奈良市Y邸。

 築27年のお家です。

 耐震診断によって現在の耐震強度を算定し、耐震補強設計を行いました。

 

現況建物を調査し、柱の位置や基礎の状況、劣化の進行状況などを確認したのち、

日本建築防災協会の一般診断法にもとづいて、補強設計を行ないました。

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 耐力壁の強度をそれぞれ算出し、

 強度が不足している箇所に、補強部材を設置していきます。

 図面上では簡単な計画も、古い家の工事となると、

 箇所毎に様々な事情があり、工事は難航します。

 最も慎重を要する工事は、補強金物の設置工事です。

膨大な種類の補強金物の中から、現場のそれぞれの事情に適したものを選定します。

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 強度を確認し、施工方法を吟味した上で、設置します。

 金物は壁の中になるので後からは確認できないため、

 設置後全て検査し、写真に撮ってから壁をふさぎます。

 工事完了後は、写真を添付した工事報告書としてまとめ、

 この家の工事履歴として保存していただきます。



・・・工事中の写真・・・

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 補強に必要な箇所に、基礎を施工します。

 既存の基礎とは、後施工アンカーで緊結します。



 壁を一旦開けて、筋交いを設置します。




 筋交いの両端や柱の上下端には、構造計算によって強度上、

 必要な金物を設置します。



 開けた壁や天井には、新しい断熱材を充填します。




 その後、元のように石膏ボードを貼ります。




 1階の床は、ほとんどを一旦めくり、

 目視によって問題がないかをチェックします。

 荷重のかかる部分には、新たに基礎を作り、ひび割れのあるところは、

 補強しました。



 基礎のひび割れの箇所には、後施工アンカーで補強の鉄筋を設置し、

 コンクリートを増し打ちします。


 その上に新たに土台を敷設し、

 既存の土台とはボルトで緊結します。


 写真では見にくいですが、

 筋交いの内側にホールダウンアンカーを設置しています。

 これも後施工アンカーで土台を貫通して、

 基礎からボルトで固定します。


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 床下には、断熱材が入っていなかったので、

 新たに設置していきます。

 耐震性能が向上するとともに、断熱性能もかなり向上します。



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 構造用合板による、耐力壁の施工です。

 認定を受けた構造用合板を、

 指定の釘で15cmの間隔で留め付けます。

 全ての箇所の寸法を確認し、

 施工不良がないかをチェックしていきます。


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 耐震補強工事がほぼ完了し、内装工事に入っています。

 床は、杉の無垢板30mm厚のものを貼りました。

 厚みが通常のフローリングの倍の寸法があり、

 どっしりとした感覚が足に伝わります。

 作りつけの造作家具も、ほとんどを杉の無垢板で作ります。

 本棚の横には、パソコンデスク。

 これは栃の一枚板です。

「栃の絹肌」と言うほど、磨けば磨くほど艶が出て、

 触った感じは滑らかになります。


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 杉材の食器棚。

 受け金物で、高さを簡単に変えることができます。

 この前に、引戸を設置します